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ストーカー(モブくく)

「最近なんだか見られてる気がするんだ」
「え?!」
「お風呂入ってるときとか部屋に一人でいると気配感じて…」
「それってストーカーじゃない!?」

兵助から思わぬことを聞かされて、雷蔵が勢いよく立ちあがる。
竹谷と三郎も良からぬ内容に眉を顰めた。

「それにその…」
「なんだよ」

兵助が少し言いづらそうに顔を伏せる。

「…した…下帯もなくなってたり…する…」
「…!!」
「ちょっ、なんで私の方見るんだよ!いくら私でも友人の下帯は盗まないぞ!!」
「…以前僕の下帯履いてたことあったよね」
「だって私と雷蔵は一心同体だも…ぐはッ!!!」
「三郎みたいに頭おかしい奴かもしれないし、兵助気をつけなね」
「らい…ぞ…」

肘鉄を食らってぴくぴくしながら、三郎が無体な雷蔵の言葉に抗議しようと腕を伸ばす。
雷蔵は「触るな変態」と容赦なく振り払った。

「近頃ぶっそうな事件も多いしな。今晩兵助の部屋に泊まりに行ってやろうか?」
「ありがとう。でも大丈夫、おれの気のせい…かもしれないし…」

心配そうに声をかけてくる竹谷と雷蔵に笑顔を向けると、変なこと話してごめん、と残して兵助は食堂を後にした。







「きっと気のせいだよな」

ああは言ったもののやはり気になる。
自分に言い聞かせるように、兵助は声に出しながら寝る準備をしていた。
忍者として修業しているうちに些細な気配にも敏感になっていたに違いない。
下帯がなくなってたのも、集団生活に身をおく者ならば仕方がない。大して見分けのつかないもの、誰かが間違って持っていってしまったのだろう。
最も一度や二度でないのが気がかりではあるが…。


「ッ!!誰だ!?」

兵助が悶々と考えながら布団を敷いていると、カタンと物音がした。
即座に音のした方を振り返ったが誰もいない。

「…気にしすぎかな」

先程からそのことばかり考えているせいか過剰になっているのかもしれない。

「……」

兵助は息を顰め様子を伺った。
部屋にはやはり呼吸音は聞こえなかったが、それでも誰かいるような変な違和感が拭えなかった。

「やっぱり今日は竹谷か雷蔵の部屋に泊まらせてもらおう…」

この空間に居続けるのが嫌で、兵助はろ組の長屋へ行こうと立ち上がる。
しかし次の瞬間、後ろから伸びてきた大きな掌で瞳を塞がれた。



「――え?」


急に目の前が暗くなる。
深夜の訪問者は、突然のことで状況がつかめない兵助の双眸を素早く布で覆った。

「誰だよッ!?」
「……」

奪われた視界に兵助が声を張り上げる。
訳も分からないまま押し倒されて、身体をぴたりと密着させられた。耳元に欲を含んだ熱い吐息が噴きかかる。

「…はあ…はあ、はぁっ…」
「…ッ!!」

異常な息遣いに、瞬時に今までの不審な出来事を引き起こした原因だと悟った。
兵助は逃げようとしたが、ごそごそと男の手が身体を這いまわりそれを妨げる。

「ひっ…!!」

少し汗ばんだ肉付きの良い太い指が兵助の華奢な肢体を撫でまわす。
気持ち悪さに兵助は息を飲んだ。

「はあはぁ…っはあ」
「やめろ…ッ、離せ!!」
「っ…あまり手荒な真似はしたくなかったんだが…」

男はじたばたと抵抗する兵助の両手首を、縄で縛ると素早く柱にくくりつける。
体格差があるとはいえ、先ほどの気配の消しようといいかなりの手だれである。
もしかしたらこの男も忍者なのかもしれない。


「ああ、ずっとこのときを待ち望んでいたよ」
「や…やだ…」

男はうっとりと呟くと、兵助の寝間着の中に潜り込んだ。

「ひぅ…ッ!!」

ごそごそと狭い着物の中を男の頭がうごめく。
何をされているかなんて見なくても分かる。
自分の股間に男が顔を擦りつけてきたのだ。

「や…やだ…」

はぁはぁと熱のこもった呼吸が兵助の内腿に噴きかかる。
少年の性器に頬ずりをして欲情しているなど、異常な性趣向者にぞっとした。
男は恍惚な表情を浮かべながら、幼年期ならではの兵助の性器の感触を堪能する。

「はあっ…柔らかくて気持ちがいい…ッ」
「あっ…あ…」

助けを求めたいのに、恐怖のあまり声が掠れて言葉にならない。
不快感に満たされた下肢は硬直して動かなかった。

「ひゃぁッ!?」

性器に生暖かさを感じて、兵助の背筋にぞくりと悪寒が伝う。
男が下帯の隙間から器用に舌を差し入れてきた。

「やだ…やめて…お願い…ッ」
「ふぅ、はあ、はぁっ…」
「やだよ…や…やだ…」

がくがくと震えながら兵助が必死に拒絶を口にする。
布越しでも気色が悪いのに、直に触れられるなどもってのほかである。
しかし兵助の哀願も空しく、しゅるりと下帯が解かれた。

「ひっ…ッ」
「…っ…」

ごくり、と男が唾を飲み込んだのが聞こえる。
暴かれた幼い白い性器にいっそう息遣いは荒くなった。

「…じつに美味しそうだ…」
「あっ…や…ッ…」
「舐めてもいいかい?」

男は兵助の返事も待たずに、がばっと咥え込む。
興奮を抑えきれないのか、フーフーと鼻息が申し訳程度に生えている陰毛にかかった。

「やあぁっ!!あっ、ああっ…ッ!!」

舌がねっとりと自身に絡みつき、舐めくりまわす。
ジュブジュブ音を立てて男は兵助の性器に貪りついた。
激しい口淫に下肢が吸引されているかのような重たい感覚に陥る。

「やだぁっ、やめてよッ!!きもちわるいッ!!」

手首に縄が擦れて傷つくのも構わず、兵助は必死で逃れようと身を捩る。
長い黒髪を振り乱しながら悲痛に叫び声を上げた。

「…っやだっ、離してッ…、ああっ…っんッ…」
「ほら、勃ってきたよ」
「あぁっ…はぁッ…やっ…」

気持ちが悪いのに、自身は舐められて生理的に反応を返していた。

「っ…きみの感じているところを見てもう限界だ…」
「…ッ…?!やあああッ!!」

兵助の口になにかがあてられる。
それが何かを認識する間もなく、勢いよく熱い飛沫が放たれた。
びちゃびちゃと断続的に降りかかり、兵助の端麗な顔を汚していく。
独特の青臭い粘着液に、顔にかけられたのだと分かった兵助は惨い仕打ちに涙を溢れかえさせた。


「ぅっ…ひっく…ひっ…く…っ」

なぜこんな目に逢わなければならないのだろう。
顔に受け止めきれなかった精液とともに涙が流れて畳に滲みをつくる。
しかし、次にとられた体制に蒼白とした。

「ひっく…っ……ッ!?」
「やっぱり思ったとおり綺麗な色をしているね」
「あ…あっ…」

下肢を高らかに持ち上げられて、足を限界まで開かされる。
きっと男の前には包み隠さず秘孔が曝されているに違いない。
普段人に見せることのない場所に兵助は羞恥に全身を赤く染めた。

「や…やめ…て…くださ…い…」

男のやろうとしていることは明らかだった。
無意味と分かっていても、最後の願いを込めて兵助は力なく懇願する。
男は応えるかわりにぐいっと双丘を開き、後腔をさらにじっくりと観察した。

「ひぅっ…あ…っ…あ…」

開かれたところから外気が流れ込んできてびくんと身体が反応する。
兵助の固く窄まった蕾に舌が這わされた。

「やああっ!!!あっ、ああッ!!」

男はたっぷりと唾液を滴らせた舌で蕾を舐めあげる。
淡いピンク色の兵助の秘孔がひくひくと舌の動きに合わせて伸縮を繰り返した。

「あうッ、やだぁっ、やめてよぉっ!!」

存分に舐めて柔らかくすると、男は指で秘孔を広げて舌を中に差し入れる。
信じがたい場所に唾液が流れ込んできて、兵助はあまりの嫌悪感に泣き叫んだ。





バタン!!!



「兵助―ッ!!?!」
「…!!ちっ…」

竹谷が姿を現したと同時に、兵助を嬲っていた男が姿を消す。

「待てよッ!!っ…兵助!!」

追いかけようとしたものの、兵助をそのままにしておく訳にもいかず、竹谷はぎりっと悔しくて唇を噛んだ。



「ひでぇ…」
「うっ…はち…っ…」

床に就く前、兵助が言ってたことが気になってなんとなく竹谷は兵助の部屋に向かっていた。
い組の長屋に来てみれば、廊下から悲鳴のような嬌声が聞こえてきて慌てて兵助の部屋に駆け込んだ。
そこには見知らぬ男に下肢を舐めまわされている無残な姿の兵助がいた。

竹谷は兵助を縛っていた縄を解いて、目隠しも外す。
兵助の綺麗な顔は、涙の痕と汚らわしい精液でぐちゃぐちゃだった。
安堵で再び涙腺を緩ませた兵助の背中を摩ってやる。

「もう大丈夫だから、兵助」
「ひっ…く…ひっく…ひ…っ…」
「兵助怖かったよな。ごめんな、もっと早く来てやれなくて」
「っく…はちッ…」
「よしよし」

顔を拭ってやりながら、縋りついてきた兵助をぎゅっと抱き締める。
竹谷の暖かい体温に兵助もようやく昂ぶりを落ち着かせた。



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