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自慢したいの段 兵助ver (竹くく)

~街に出るより予習がしたいと言い張る庄左ヱ門が兵助だったら~





「兵助ー!外遊びに行こうぜ!!」

今日は授業が昼で終わりである。
竹谷は意気揚々としながら真っ先にい組の教室へと駆け込んだ。
しかし想いの人から返ってきた言葉は驚くほど素っ気ない。


「いま明日の予習してるから無理」
「予習?!兵助ならしなくても余裕じゃん。それより折角授業も終わったんだから外行こうぜ!」
「予習はやりたいからやってるんだよ。外なら三郎達と行ってくれば」
「おれは兵助と行きたいんだよ!」
「…また今度付き合うから」
「えー?!兵助こないだもそんなこと言ってただろ」
「そうだっけ?」
「そうだよ。たまには息抜きも大事だろ?」
「息抜きって…竹谷はいつもしすぎだろう。こないだのテストもギリギリだって騒いでたじゃないか」
「うっ…」
「たまには竹谷も予習くらいした方がいいんじゃないのか?」
「まぁそれは…また今度…」
「そんなだからいつまでたっても危なっかしいんだろ。ちゃんとやることやってから遊びに行けよ」




「んだよあの教師みたいな言い方~!腹立つ!!」

ただ兵助と一緒に出掛けたかっただけなのに、反対に説教をくらわされて竹谷は怒りに震えていた。

「まぁ兵助らしいじゃないか」

雷蔵は委員会があるようで、結局竹谷は三郎と二人で街に繰り出していた。
まだ昼間ではあるが、往来は恋人達が肩を寄せて歩く姿がやたらと目につく。
本来は自分も恋人である兵助と来ていた筈だったのに、と妬ましく思ってしまうせいかもしれない。

「…なんで折角の半休日に三郎なんかと町に来てるんだろう…虚しくなってきた」
「あ!?お前が兵助に振られてうるさいから、仕方なしに付き合ってやってるんだろう!?」
「はぁ…兵助と一緒に来たかったな」
「竹谷、聞いているのか人の話?!」
「そうだ!三郎、兵助の顔になれよ。そうすればまだ少しは楽しめ…」








「っ痛てぇ…何もあんな強く殴ることないじゃないか」

昼間三郎に殴られた頬はすっかり腫れて赤くなっている。
竹谷はブツブツ文句を呟きながらい組の長屋へと向かっていた。

「これもそれも断った兵助のせいだ」






「兵助ッ!!っていねぇのか…風呂かな」

部屋に鬼気として乗り込んだ竹谷だったが、目的の人物の姿はなく部屋はもぬけの殻である。
竹谷は拍子抜けして、どかっと粗雑に畳へ腰を下ろした。
ふと机の上を見ると忍たまの友とノートが広げられている。
墨もまだ渇いていないところを見ると、先程まで書していたのだろう。

「あいつまだやってたのかよ…」

昼間から半日近く経っているのに、よくもまぁこんなに長く勉強していられるなと竹谷は感心した。
それと同時にこれが兵助を独占しているものかと思うと、無性に怒りが込み上げてくる。
兵助の恋人は自分の筈なのに、いつも予習だの課題だので中々構ってもらえない。
竹谷は嫉妬で悶々とする中でふと名案を思いついた。

「こんな物こうしてやる」

竹谷は下帯から自身を取り出すと、兵助の机の前に身構えた。
そのまま性器を握っている手を上下に動かし始める。

「…っん…ッ…」

久しぶりの感覚にぞくりとして竹谷は眉を寄せる。
軽く扱いただけなのに自身はすぐに勃ち上がってきた。

「っ…最近やってなかったからな」

裏筋を擦り上げながら、言い訳するように竹谷は口にする。
早いとは思いつつも、そのまま兵助の机の上へ目掛けて精を放った。

「っくッ!あぁッ…はぁ…っ」

竹谷の中心から白い粘着質な精が飛び散って、兵助の忍たまの友やノートを汚していく。

「はぁ…っは…、はぁ…っ…」

兵助の性格を表すような整然とした文字の上に、ボタボタと精液が垂れる。
漆黒の字が白濁液で滲んでいく様子は、兵助を汚しているようだ、ふと竹谷はそんなことを思ってしまい、萎んだ性器がびくんと再び頭をもたげた。

「はは…おれ兵助足らないんだな」

ちっとも衰えを見せない自身に竹谷は苦笑する。

「っと、そろそろ帰ってくる頃だよな。隠れねぇと…」







「なっ…!?!」

風呂から帰ってきた兵助は机の上を見て絶句した。
つい先程まで勉強していたところは大量の精液がまみれている。
独特の青臭いにおいが鼻について兵助は顔を歪めた。

「…な…に…これ…」

奇妙な出来事に自然と兵助の声が震える。
悪質な悪戯にも程がある。

「あ…か、勘ちゃん呼ぼう…っ」

誰が何の意図をもってこんなことをしたのか分からないが、非常に気味が悪い。
一人でいるのが怖くなって兵助は踵を返した。


「勘右衛門は呼ぶなよ。あとが面倒くせーから」
「た、竹谷?!」

勘右衛門に助けを求めて部屋を出ようとした兵助の前に、竹谷がシュッと降り立つ。
急に現れた竹谷に兵助はびっくりして声を裏返させた。

「兵助が気配に気付かないなんてよっぽど驚いたんだな~。それともおれの消し方が上手かった?」
「なんで竹谷がここに……っまさか…!?」
「さすが兵助察しがいいな~」
「竹谷!!!やっていいことと悪いことがあるだろ?!」

物凄い剣幕で兵助がまくしたてる。
後輩が見たら泣き出してしまいそうな形相だったが、竹谷は怯まずはっきりと言い返した。

「ちっとも兵助が構ってくれないのが悪い」
「なんだよそれ!!人の物こんなにしておいてふざけんな!!」
「………」
「たけっ…ひゃぁッ!!」

激怒して喚きたてる兵助の中心を、唐突に竹谷が掴み取る。

「や…めろっ!!離っ…せ…ッ!!」

竹谷は暴れる兵助を力で抑え込みながら、そのまま引き摺るようにして机の前へと移動した。
何を思ったか、そのまま兵助の自身を掴んでいる手を動かし始める。

「ひぅッ、や…な、なに…っん…、考えて…ッ」
「兵助も忍たまの友の上に吐き出せよ」
「このッ…、ば…か、っざえ、も…んッ…!」
「何とでも言え」

竹谷は淡々と返すと、掌全体を使って兵助の中心を擦り上げる。
柔らかかった兵助自身はすぐに硬さをもってきた。

「兵助久しぶりだろ?」
「やあっ!!やだぁっ、ぁあ…ッ」

竹谷と身体を重ねるようになってから、一人で諫めることもなくなっていた兵助は、久々の感覚にくらりと眩暈がした。
甘い痺れが全身に広がり、兵助の息も上がってくる。
わざと弱いところばかりをついてくる竹谷に、どくどくと自身が激しく脈打った。

「ふあっ、や…ッ、ぁんっ、んッ…」
「兵助、随分と気持ち良さそうじゃねーの」
「う…るさ…いッ、はぁ…っ、あっ…ぁあっ…」

抗いつつも熱い吐息をつく兵助を、竹谷は満足そうに見下ろす。
兵助はぎゅっと目を閉じて、襲いくるに波をこらえた。
尿道に精が集まってきているのが分かる。
しかしここで出すわけにはいかない。
すでに竹谷によって汚されたとはいえ、尊い教本に精をかけるなど、兵助にとって許されがたいことだった。

「ほら我慢はよくねーぞ」
「っだ…めッ…、やっ…ああっ、あっあ…ッ」

耐える兵助を嘲笑うように、竹谷が扱く動きを強める。
兵助の先端からじわりと液が滲み出て、竹谷の指を汚した。
竹谷の腕を退かそうとしていた兵助の手はすでに力が入っておらず、添えられているだけになっていた。

「ひゃぁっ、いや…ッも…っ、んんッ…」
「早くぶちかませよ」

強情な兵助に、じれったくなった竹谷が先端にきつく爪を立てる。
これには兵助も限界だった。

「やああッ!!だめぇっ…ッあああっ!!」

兵助は一際大きく身体を震わすと、耐えきれずに抑えていたものを吐瀉する。
ビュルビュルと兵助の性器から白い液が弾け飛び、それは毎日励んでいた忍たまの友に断片的に降りかかった。

「いっぱい濃いの出たな」
「うっ…はぁっ、はぁ…っひ…どい…ッ」

竹谷に最後の一滴まで絞り取られる。
机の上は目も当てられないほど大惨事になっていた。


「兵助」
「っ…はぁっ、―ッ!!や、だ…っ」

自分の信念とも言えるものを穢してしまい、兵助がすっかり消沈していると、後ろに熱い塊を感じる。
竹谷が押し付けてきたそれに、兵助は畳に這いつくばって逃げようとした。
しかし腕から抜けた兵助の腰を、竹谷はがっちりと掴んで離さない。

「ひっ…竹谷ッ、ま、待って…ッ」

竹谷は兵助の寝間着の裾をめくると、強引に下帯を横にずらす。
そのまま奥に秘められた双丘に顔を近づけた。

「っ兵助…ッ」
「やああっ、やだあッ!!」

竹谷は兵助の小さな双丘をぐいっと開くと窄みへ舌を差し入れる。
ここを舐められることを兵助は恥ずかしいのか酷く嫌った。
普段は兵助に配慮して避けていた竹谷だったが、今日はそんなことを構っていられない。
兵助の薄い桃色の蕾へむしゃぶりついた。

「そ…こッ…やだっ、たけ…や…ッ、ひうっ、ああっ…!!」

湿らした舌でわざとぴちゃぴちゃと音を立てながら、竹谷は兵助の羞恥を煽る。
竹谷が兵助のなかに唾液を流し込むと、より舐められていることが強調されるのか、兵助はふるふると力なく首を振った。

「あぁッ、や…めてっ、…は…ち…ッ!や…だっ…て、ひゃぁっ、言っ…て…、のに…ッ」

兵助はすっかり紅潮させた身体を恥辱に震わせる。
泣き声混じりで、しおらしく懇願してくる兵助に竹谷も我慢ならなかった。

「兵助挿れるぞ」
「待っ…ひッあああっ、やあぁッ!」
「ッ兵助、兵助っ…!!」

兵助の嬌声が部屋の外に漏れることを気にする余裕もなく、竹谷は激しく兵助を攻めたてる。
数週間ぶりの兵助のなかは心地が良くて、竹谷は欲望のままに兵助の身体を貪った。








翌日―



い組

「勘ちゃん、忍たまの友見せてもらっても良い?」
「いいよ。でも兵助が忘れるなんて珍しいね」
「………」



ろ組

「うわっ!!竹谷どうしたのその顔!!?」
「ちょっと…調子乗りすぎた…」




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